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2006年9月20日 (水)

デジタルのオメガ

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バンコク某日。
昨日のうしろ姿は、キティビーナスでした。
で、キティビーナスってなに?

旅で観光する人たちは、自分たちの日常にない
珍しいものに出会うことがうれしいのであろう。
それが、遺跡だったり、お寺さんだったり、
首が長い種族の村だったりするわけだ。

ぼくはちょっとそんな人たちと興味のつぼ
のようなものが違うようだ。
だから、ほんとに観光しない。
たとえば、スコタイという遺跡で有名な町がある。
多くの日本人はわざわざ遺跡を見に訪れるような町だ。
ぼくは、そこに宿泊したことはあるが、
遺跡を見にはいかなかった。
行ってもよかったのだが、邪魔くさかったのだ。

でも、珍しいものに興味がないというわけではない。
キティビーナスもそうだ。
日本でもあるのかもしれないけど、ぼく的には珍しく、
ひじょうに興味をひかれた。

ところで、バンコクの時計屋で実に興味深いものをみた。

デジタルのオメガである。

噂には聞いていたが、現物は見たことはなかった。

昔々のことだ。
まだ、ぼくが大人になりきっていないような時代である。

いわゆるアナログ式の時計が日本人の腕から、
致命的になくなったことがあった。
猫も杓子も、数字がデジタル表示される時計
はめていた時代があったのだ。
それは、数年前のGショックブームなんて、
かわいい
くらいの激しいブームであった。

その結果、スイスの高級時計メーカーの中には、
壊滅的な打撃を受けたものもあった。
オメガもそのひとつである。

そもそも腕時計は、昔はひとつの財産であった。
時間を持ち運べるのは、特権階級の証だったのだ。
大量生産が可能になり、腕時計もだんだん安価になった。
それでも、ぼくの子供のころはまだ贅沢品だった。
ぼくが初めて自分の腕時計をもったのは、中学生
になってからだった。

ところが、デジタル時計はその価値観を破壊した。
誰でも安価に正確な時間を持ち運べるようになったのだ。

そして、結果として、誰もがデジタル式の時計をもった。
その方が正確な時間を知ることができたからだ。

そんな時代にオメガもデジタル時計を作ってしまった
らしい。

今では、腕時計はファッションの一部ステイタスの記号
あるいはその人の思想の代弁者として、その地位を回復した
ように思える。

デジタルのオメガは、高級腕時計が絶滅に瀕した時代
の遺物なのだ。


ぼくには、スコタイ遺跡よりはこっちの方が興味深いのだがね(^^
(2005年08月14日)

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