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2006年8月 8日 (火)

はじまりはハノイ(其の弐)

バンコク某日。
予定は未定。
夜毎の雄琴
夜毎の小言。
雄琴の小言。
そんな彼女ももういない。


取り決めた内容はおおむね守られた。
ただ、ホテルは結局同じにすることになった。
ぼくが見つけた、特価3000円のホテルで、
彼女も泊まることにしたのだった。

まずは、バンコクのドンムゥアン空港で待合わせだ。
早くから休みがとれたぼくは、
さきにバンコクに行って、彼女が来るのを待っていた。

彼女がちゃんと日本を飛び立ったのを確認して、
空港に出かけた。
ぼくは、チェックインを済ませたあと、
だだっ広いこの空港で、彼女とどうやって落ち合うか考えた。

彼女の名前を言って、
関空でハノイ行きのタイ航空便にすでにチェックイン済みの
彼女の隣に席を取ってもらったけど、
早い目に会って、いろいろと相談したいことがあった。

インフォメーションカウンターが目にとまった。
そうだ、放送で呼んでもらおう。

ぼくは、カウンターで、
この人を呼び出して、
って彼女の名前を書いた紙を見せた。

インフォメーションのねーちゃんは紙も見ないで、
自分で呼びな、ってマイクを差し出した。
さすがタイ人、太っ腹。

ぼくは空港中の日本人を爆笑させたい欲望を抑え、
普通に彼女の呼び出しをした。
彼女は、意外と近くにいて、すぐにあらわれた。

今の呼出しの日本語うまかったねー。

そりゃうまいよー、ぼく日本人だもん。
旅行のパートナーの声くらい、覚えとけよー。

飛行機に乗り込んで、隣の席だとわかると彼女は驚いた。

すごーい、偶然

って、そんなことあるわけないやん。

やれやれ、って、やっぱり村上春樹の登場人物のように
ぼくはつぶやくのだった。
(2005年07月22日)


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